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読書の時間 「月のえくぼ(クレーター)を見た男 麻田剛立」 [読書・本]

[本]月のえくぼ(クレーター)を見た男 麻田剛立[本]
月のえくぼを見た男.jpg
鹿毛敏夫 (くもん出版 1470円) 2009年度課題図書(第55回青少年読書感想文全国コンクール課題図書) 

【内容紹介】
 200年以上前の江戸時代、大宇宙マクロ・コスモスと小宇宙ミクロ・コスモスを究めた男がいた。大阪に天文塾「先事館」を開き、日本の近代天文学の礎となった麻田剛立(あさだごうりゅう)の生涯を、彼の生きた時代と支えた人々とのつながりの中で描く。

 はじめに クレーター・アサダと麻田剛立
 1 少年の疑問 高い空、小さな命 太陽への疑問 母と、星と ふるさと杵築に育まれて
 2 天体観測と暦 暦のまちがい 時間と暦
 3 人生の転機 日蝕予言と三浦梅園 大坂 決意
 4 〈麻田剛立〉第二の人生 〈麻田剛立〉誕生 小宇宙の探求 大坂の町医者
 5 大宇宙の探究 西洋式天体観測への没頭 望遠鏡で見た月 八年後の日食
 6 天文学を科学に 天文塾〈先事館〉 ケプラーの第三法則 寛政の改暦
 7 剛立天文学の精神

【感想】
 江戸時代に日本中に名を知られる天文学者がいたということを知らなかった。麻田剛立という名も知らなかった。長年の観測データーに基づき、日蝕や月蝕を正確に言い当てていたことも。知的好奇心をくすぐる一冊だ。これから理科関係の本を開いて、天文に関することや、ケプラーについてや、江戸時代の暦のこなど、調べてみたくなった。ちょうど、この夏日蝕が日本中の話題になったことだし。
 九州の杵築藩に生まれた剛立の学問への真摯な思いと情熱を、伝記風にまとめてある。強い好奇心を持ちつづけること、ひたむきに学ぶこと、人と人とのつながりを実感すること・・・・現代の私たちに薄れてきている大切なものを改めて示してくれる。
 文章は平易で読みやすいが、天文学や医学、江戸時代の学問などの特有の用語との違和感があった。あくまでも個人的な感覚だと思うが。こども向けだからといって、文章を易しげにすればいいというものではないような気がする。私の興味を引きつける題材であっただけに残念。(まあ、私のために書かれた本というわけじゃないけどね。)中学生対象の課題図書になっているが、小学校高学年?という感じがする。


[かわいい]おまえの行動はまちがってはいない。だが、世の中には、正義のみでは通じない世界もある。
[かわいい]たとえ今は正しくても、未来の人が見たときにはまちがいだらけのものに見えるにちがいない。


    [猫]中高生へのおすすめ度 ★★☆☆☆


 
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すうちい

ご訪問ありがとうございます。

この本おもしろそうですね。今度読んでみます!
by すうちい (2009-08-19 20:59) 

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